現預金で準備? 生活防衛資金について再考します
このところブログの更新が滞っていますが,ブログ継続の難しさを再認識した後,やめてしまった訳ではございません.
実父が亡くなったため,葬式の準備に忙しいためです.実際まだ葬式は終わっておらず,準備と平行しながらこのブログを書いています.
ブログが更新されていないにもかかわらず,多くの方が訪れてくれていて,うれしいです.どうもありがとうございます.
今回の内容は,葬式の準備をしながら疑問に感じた生活防衛資金について,考えてみました.
生活防衛資金
生活防衛資金とは?
万が一収入が途絶えた場合でも,生活を継続できるための資金のことで,その資金の目安は生活費の(年収ではない!)半年から2年分と言われています.
つまり,半年から2年は無収入で生きていけるだけの資産を確保しておきなさいということになります.
例えば月30万円の生活費として(毎月の住宅ローンの返済も含みます),1年分を防衛資金とするならば360万円が目安になります.
防衛資金は何でもつ?
いろいろ見渡してみても,防衛資金は流動性の高い現金が一番とされています.
現金であればタンス預金という考え方もありますが,日本での災害の多くが火災や水害によるもので,タンス預金ごと流されてしまうリスク,火災や盗難などのリスクを考えると,預金となります.
しかし,一部の災害ではATMごと流される,停電などで使えない,長蛇の列ができる,ATM内の現金が無くなって引き出せないなどのリスクもあります.
株やETFではだめなのか?
本当に現預金が一番なのでしょうか?
株やETFではだめなのか?
資産が目減りする可能性,いざ必要なときに現金化できないという流動性の問題,現金化された後,実際に現金を手にするまでに数日かかるなど,リスク資産と呼ばれるだけの理由があります.
出来高の少ないの中小型株や,ストップ安のある日本株もある意味流動性が低いといえるので.すべてをこの様な株で保有するのは間違っています.
でも流動性の高い株ならば?
すべてのリスクに対応できる資産はない!
有事のための防衛資金ですが,すべての有事に対応できる資産はないと言い切っていいと思います.
病気やリストラで収入がなくなっても,保有するリスク資産を換金すればよい訳です.
もしリスク資産で損益が出ていたとしても,目的は半年から2年の生活ができることですから,しっかりとロスカットできれば,防衛資金は確保できます.
再度リーマン級の金融危機が起こったとしても,ロスカットをしっかりできれば,資産がゼロになることはないと思います.
自分の置かれた状況に応じてリスク資産の種類を変更していけば済む話です.
逆に,預金ならば確かに減ることは無いかもしれませんが,預けている銀行が預金封鎖するかもしれません.
デノミネーションや国が預金を没収する可能性もゼロではありませんよ.
過去に日本でも預金が没収されているわけですから,「ありえない」訳ではありません.
超低金利時代では預金をしても資産は増えず,資産を増やす機会損失のリスクもあります.
インフレになったら資産は相対的に目減りします.
現預金が最強ではなく,流動性が高く,毎日の出来高の大きい株やETFも防衛資金として考えてもいいのでは?と思います.
急に必要な現金は?
実際に急に,今日明日にでも必要となる現金は何に対して,いくらぐらいでしょうか?
もちろん経営上の運転資金や,ヤミ金などでの借金は別です.
病気になって緊急手術を行ったとしても支払いは月末ですし,リストラされたとしても,明日までにまとまったお金が必要なわけではないです.
災害にあっても明日,数十万円がいきなり必要となることはないです.
生活再建に必要な物は,カードで払えば実際にお金が必要となる時は先延ばしできます.
現金で数万円から10数万円が用意できれば,十分なんとかなると思います.
今回,実父が亡くなりわかったことは,突然必要となるまとまったお金は
「葬式の時に坊さんに渡すお布施」じゃね?ということです.
葬儀屋や式場に払う葬式代は後で振り込みすることができます.
しかし,坊さんにはその場で現金で渡すことになっている.
しかも死亡の連絡や,段取り決めなど葬式の準備に忙しい時に,1〜2日でそれなりの額の現金を準備しなければならない.
ですので,実生活において急に用意しなければならない現金は,「葬式の時の坊さん代」で地域や宗派,位によって不透明ですが,今回のC55の父の葬式においては,約40万円が急に現金で必要となりました.
このあたり,Amazonが頑張って透明性の確保とカード払いができるようになればと思います.
「気持ちですから!!」から「お坊さん便」へ
小括
長くなったので一度まとめます.
- 全てのリスクに対応できる資産はない
- 生活防衛資金としては,現預金だけでなく流動性の高いリスク資産も含めてよい
- 急に必要となる現金は,葬式の時の坊さん代であり,30〜50万円ほどと考える.
次回,資産の種類よりもっと重要だと感じたこと,をアップします.
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