米国株に関心がある方なら誰もが知っている鉄板銘柄,ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ).
投資格付け AAA
55年連続増配
株価新高値更新中(ここ3ヶ月は足踏み中)
超優良銘柄であることは理解しているけども,なぜか購入を躊躇してしまいませんか?
先日も同僚と米国株の話題となって,
「JNJ買いたいんだけど,配当利回りが・・・」
「・・・」に関して考察してみたいと思います.
JNJの配当利回り
現在の利回り
株価 135.22 ドル
配当 3.36 ドル
配当利回り 2.48 %
(2017年9月19日終値で計算)
過去5年間の利回り推移
JNJの過去5年間の配当利回りの推移を示します.
(YCHARTSから引用)
最高値:
3.49 %(2012年11月27日)
最低値:
2.37 %(2017年7月20日)
平均値:
2.78 %
最近の配当利回りは,過去5年間の中でも低めに推移しています.
理由は,
株価の上昇率>配当増配率
健全な配当利回りの低下です.
配当貴族の平均利回り
配当貴族の2017年9月19日終値での配当利回りの平均は,
2.47 %
(DIVIDEND ARISTOCRATS LISTより計算)
JNJの直近の配当利回りは,配当貴族の平均利回りと同等です.
他の銘柄と比較して,決して低いわけではありません.
「でも配当利回りが・・・」
いったい何%ならば買う気になるのか?
個人的な印象ですが,
3%を超えればOK
3%未満なら,すくねぇなぁ
皆さんも,3%ぐらいは欲しいですよね!?
JNJが3%の利回りになるには?
2つのパターンに分けて考えます.
株価がそのままで配当金が増える
株価を 135ドルと仮定して,利回りが 3%を超えるのは,
配当金:4.05 ドル
現在の年換算配当額: 3.36ドル
必要な増配率:20.1%
直近の増配率から考えると,3年はかかります.
配当金がそのままで株価が下がる
配当金が 3.36ドルと仮定して,利回りが 3%を超えるのは
株価:112ドル
現在の株価: 135ドル
必要な株価下落率 17%
下落率17%は起こりえるか?
JNJに関して,この10年間で一番株価の下落率が高かったのはリーマンショックの時だと思います(2015年8月20日頃に謎の急落急回復がありますが).
2008年9月から2009年4月にかけて,72ドル程度から47ドル弱まで下落しました.
下落率:約35%
なんだかんだ言ってJNJも結構下落していますよね!?
それだけリーマンショックは危機的であったということでしょうか.
過去の10年の株価を振り返ると,リーマンショック以外にも10%程度の株価下落は数回起こっており,
17%の株価下落はありえます.
まとめ
JNJの配当利回りは 2.5%を下回り,過去5年間に比べても低い水準です.
増配率を上回る株価の上昇率が原因です.
心理的目安となる利回り 3%を回復するには,
20%増配
or
17%株価下落
が必要です.
「配当利回りが・・・」
確かに「・・・」です.