40代の資産運用,投資ブログ 

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「1557」「楽天・全世界株式インデックスファンド」「楽天・全米株式インデックスファンド」どれがいい?

当ブログには,「1557」「VT」に興味を持たれて訪れるかたが多く,どこに投資をしようか迷われているのではないでしょうか?

 

楽天インデックスファンドが発売され,「1557」「楽天・全世界株式インデックスファンド」「楽天・全米株式インデックスファンド」が購入可能となりました.

 

つまり,米国株が取引できる証券口座を開設保有していなくても,日本円で「SPY」「VT」「VTI」に投資ができるようになったのです.

 

それぞれ株式,投信と少し商品の特性が違うので一概にはいえないのは承知していますが,どれを購入するのが良いか,それぞれの商品のもととなるETFを比較し考察してみたいと思います.

 

 

 

比較商品

 

今回比較する商品は, 

  • 1557
  • 楽天・全米株式インデックスファンド(RVTI)
  • 楽天・全世界株式インデックスファンド(RVT)

(楽天・・・の表記が長いので,買い付け対象のVT,VTIから勝手にRVT,RVTIと略しました)

 

それぞれ米国で上場する元となるETFがあります.

  • 1557:SPY(SPDR S&P 500ETF)
  • RVTI:VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
  • RVT:VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

 

それぞれの元となるETF「SPY」「VTI」「VT」で比較したいと思います.

 

各ETFの簡単な説明

SPY

米国株でもS&P500に採用される500企業に限って投資しています.たった30社の株価指数であるダウ平均株価ほどではないにせよ,米国のよりコアな企業 500社に投資をおこなっているETFです.

経費率 0.06%

 

VTI

米国株へ投資を行っているETFですが,S&P500(SPY)より広く投資をおこなっています.構成銘柄数は 3,600程度で,これは米国株式市場の 99%を網羅しており,まさしく米国にまるまる投資を行っているETFです.

経費率 0.04%

 

VT

米国以外にも,日本を含む先進国,新興国など世界47ヵ国,銘柄数にして約 7,800もの企業に投資を行っているETFです.全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上を構成しています.全世界へ投資しているといっても米国の比率は 52%と半分をしめ,「全世界」というよりも「米国+その他の国」へ投資を行っているETFです.

経費率 0.11%

 

経費率はVTが 0.11%と,SPY,VTと比較し若干割高になっています.それほど気にする差ではないような気がしますが・・・.

 

分散を重視するなら

分散という観点にたてば

VT > VTI > SPY

となります.

 

「卵は一つのカゴに盛るな」

という言葉があるように,集中投資は大きく勝てる可能性がある反面,負けたときの損失も大きくなってしまいます.

リスク管理という観点からは,分散がよいとされています.

 

分散に意義を求めるならば VTが一番

 

パフォーマンスでは?

広く分散されているのが安全で一国集中投資は危険.広く分散されたVTが一番パフォーマンスが良ければ最高なのですが,どうでしょうか?

 

リーマンショック時を含む,過去10年間のパフォーマンスを比較したグラフです.

SPY:赤

VTI:オレンジ

VT:青

f:id:cgogohero:20171022153829p:plain

 

分散投資の一番の理由は,下落時のリスクを減らすことにあると考えます.しかし,VTに関してはリーマンショック時には米国への一国集中投資の SPYや VTIよりも下落率は同等もしくは高かったのです.

 

その後も時々おこる〇〇ショック時にも,米国以上に下落し,米国市場単独より回復は遅れています.

 

分散が足を引っ張っている

世界分散は有用ではないことを示しています.

 

しかし,決して世界分散を否定しているのではなく,VTの運用方針に沿ったなかでの世界分散は意味がないという意味です

 

時間を区切れば,米国よりも良いパフォーマンスを示す市場もあるでしょうし,今後米国以上に成長する国もあるかもしれません.それらの国に個別に投資できる方は,VTなど買わずに,自分の信じる配分で投資をすればよいと思います.

 

過去のパフォーマンスから判断すると,

VTは一番ダメ

 

SPYとVTIとの比較では?

上のグラフでオレンジが赤の上を行っていることからわかるように,過去10年間の比較ではVTIの方がSPYよりも若干上を行っています.

 

SPYはSPDRが運営しているので,運営会社が悪いのでは?との考えもあると思うので,VTIを運営するVanguard社のS&P500ETFである VOOも比較してみました.VOOが設定されたのが2010年9月9日なので,過去5年分での比較です.

 

緑:SPY

青:VTI

オレンジ:VT

赤:VOO

f:id:cgogohero:20171022154711p:plain

 

SPYとVOOは重なっていますので,運用会社による差ではないことがわかります.

 

また,SPY,VTI,VOOのグラフは重なっており,5年間の比較ではこの3者での差はなさそうです.

しかし直近の5年のパフォーマンスを見ても,VTが大きく下回っているのがわかります.

 

10年を越える長期では

VTI > SPY

 

ここ5年ならば

VTI = SPY

 

 

パフォーマンスで選ぶならVTI

 

どれがいいか?

もとのETFから判断すると「楽天・全米株式インデックスファンド」が一番いい結果となりましたが,「1557」との差は僅かだと思います.

 

検証実験

毎月1回 一定額を積み立てた場合,VTとVTIのどちらが優れているのかを検証するために,楽天インデックス・ファンド(VT, VTI, VWO)を毎月1万円ずつ,月1回積み立てて経過を報告しています.

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まとめ

もととなるETFのパフォーマンスを比較すると

  1. 「楽天・全米株式インデックスファンド:VTI」
  2. 「1557」
  3. 「楽天・全世界株式インデックスファンド:VT」

この順番となりました.

 

皆さんの投資方針に応じて,

株式なら「1557」

投信なら「楽天・全米株式インデックスファンド」

世界分散を重視するなら「楽天・全世界株式インデックスファンド」

という結論になりました.

 

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