太陽光を中心とした再生可能エネルギー発電に投資運用をしている,インフラ投資法人.
- タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)
- いちごグリーンインフラ投資法人(9282)
- 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283)
- カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)
日本では,これらの4つの投資法人が東証に上場し,われわれ個人投資家も株を購入するという形で間接的に,再生可能エネルギー発電に投資をすることが可能です.
2030年までに再生可能エネルギーによる発電の割合を22〜24%とする政府の方針(第5次エネルギー基本計画)が出て,今後も政策として再生可能エネルギー発電が推進されていくと思います.
しかし,FITと呼ばれる電力買い取り価格も年々安くなっていったり,豪雨や地震などの自然災害によるインフラ設備へのダメージがあったりと,太陽光発電への投資のリスクも言われています.
さらに,九州電力管内では,太陽光発電が増えたことで出力制御が実施され,地域分散のリスクについても注目されています.
今回,東証に上場するインフラ投資法人の地域分散に関して調べてみました.
地域分散
各インフラ投資法人の地域分散をグラフ化しました.
数点補足事項があります.
グラフ化にあったっては,直近のIR資料を参考にし,発電のパネル出力による分散としています(投資法人によっては投資額の比率での分散を提示している会社もあります).
また,地方の分け方は,管轄の電力会社で分けています(関東は東京電力です)
北陸電力管内への投資は行われていないため,記載しておりません.
タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)
タカラレーベンでは,関東地方の割合が高くなっています.
タカラレーベンの平成30年5月期の決算説明会の資料はこちらです.
http://tif9281.co.jp/wp-content/uploads/2018/08/5thpre_material-F2Kcx.pdf
いちごグリーンインフラ投資法人(9282)
北海道,沖縄の比率が高いです.
いちごグリーンインフラ投資法人の平成30年6月期の決算説明会の資料はこちらです.
https://www.ichigo-green.co.jp/files/2018/08/IchigoGreen_20180810_Corporate_Presentation_JPN.pdf
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283)
東北,近畿の比率が高めです.
近畿としていますが,発電所の所在は三重県です.
投資法人としての地方分けとして近畿となっていますが,三重県は中部電力管内なので,下のグラフでは中部としています.
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人の平成30年7月期の決算説明会の資料はこちらです.
http://www.rjif.co.jp/file/ir_library_term-37040f46efddc381ef75acb97c1f393edf859bca.pdf
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)
こちらが問題となった九州電力偏重のポートフォリオです.
まとめの表
4社をまとめて表にしました.
どの程度の分散具合がいいのかはわかりませんが,九州の割合が高すぎるのは問題ですね.
そんなことはシロートに言われなくてもわかっていると,投資法人も考えていると思います.実際にIR資料で地域分散を強調していますし.
今後,追加で設備投資が行われれば今回提示した割合は変化していくと思われるので,継続してチェックしていくことが必要だと思います.
まとめ
株を購入することで,再生可能エネルギーへ間接的に投資ができるインフラ投資法人.
自然災害以外にも出力制御が投資リスクとなり得るので,地域分散にも注意が必要です.
ちなみにC55は,タカラといちご,日本再生を保有しています.
こそーっと,再生可能エネルギー発電推進賦課金が値上げされています.
インフラ投資法人に投資した理由は,再生可能エネルギー発電推進賦課金を取り戻すためでした.