2014年から始まった現行NISA.
時間が経つのは早いもので,既に4年ちょっとが経過し,2018年末をもって2014年に投資した分の5年間の非課税期間が終了します.
5年の非課税期間が終了した場合、次の3つの中から選択します。
- 翌年の非課税枠に移す(ロールオーバー)
- 売却する
- 課税口座へ払い出す
ロールオーバーに関しては,これまで曖昧な部分もありましたが,確定したようなのでおさらいします.
ロールオーバーとは?
非課税期間を延長することをロールオーバーといいます.
5年間の非課税期間が経過した後,保有する金融商品を翌年の非課税枠に移すことで,さらに5年間,合計10年間の非課税期間を享受できます.
ロールオーバーを選択したら?
ロールオーバーを選択したら,保有する金融商品の評価額は年末の時点での時価で計算されます.2018年の最終取引日(2018年12月28日)の終値とはならないと思いますので,注意してください.
評価額が120万円を超える場合
ロールオーバー金額に上限はない
保有する金融商品がどれだけ値上がりしていようとも,全額ロールオーバー可能です.
2014年に投資した物の評価額が,120万円ちょうどでも1,000万円になっていようとも,全額ロールオーバーし保有し続ける事ができます.
一方,2019年の非課税枠120万円を越えているので,新規投資は不可能です.
評価額が120万円未満の場合
120万円に満たない分は追加投資可能
例)ロールオーバー時の評価額が60万円(投資商品が値下がり,値上がりどちらでも可)であった場合は,60万円分の新規投資が可能
投資額が120万円未満
投資額は関係なし
現行NISAが始まった2014, 2015年の投資可能額は 100万円でした.
現行の120万円に増額されたのは,2016年からです.
増えた(投資できなかった)20万円分をロールオーバー時に追加投資できるか?
また,満額投資しなかった場合も,残った枠分を追加投資できるのか?
これはできません.
あくまでも2018年末の評価額が120万円に満たない場合のみ,その差額分が追加投資できます.
ふと思うのですが,2014年に購入した商品を売却していたらどうなるのでしょうか?
極端な話,全てを売り払って年末の口座評価額が0円となっていたら,新たに120万円投資できるのでしょうかね?
ロールオーバー時の注意点
手続きが必要
ロールオーバーを行うためには,取引する証券会社で手続きが必要です.
C55が利用する楽天証券では,10月1日よりロールオーバーの手続きができるようになりました.
ロールオーバーの手続きをしなかったら,どうなる?
自動的に課税口座に払い出されます.
逆にロールオーバーしないのなら,何もせずほっておけば自動的に課税口座に移されるということです.
一度課税口座に払い出された銘柄は,NISA口座に戻すことはできません.
課税口座に払いだしたら?
ほとんどの方が,特定口座への払い出しになります.
払い出された時点での評価額が特定口座での取得価格と設定されます(ロールオーバーの時と同じ,2018年末の時価で計算されます.繰り返しになりますが,2018年12月28日終値ではないと思われます.詳細がわかれば追記する予定です)
例)2014年に60万円分投資したが,2018年末の時点で80万円になっていた.これを課税口座(特定口座)に払い出したら?
取得額が80万円として,特定口座での保有がスタートします.
逆に値下がりし,40万円になっていたら?
特定口座での取得額は40万円となります.
ロールオーバーとつみたてNISAの関係
ロールオーバーを選択しない場合,2019年はつみたてNISAを選択することができます.
しかし,現行NISAで保有していた商品をつみたてNISAに移管することは不可能ですし,逆もまた然りです.
現行NISAとつみたてNISAは完全に別物です.
各証券会社へのリンク
楽天証券
SBI証券
マネックス証券
【NISA】2018年末のロールオーバーについて/マネックス証券
まとめ
2019年に訪れるロールオーバーの概要を紹介しました.
手続き開始までにはまだ時間がありますので,株価の動向を眺めつつ,方針を決定していきたいと思います.
以前の記事もリライトしました.
NISAでVTを購入している方も多いのでは? 少し検討が必要です.