連続増配ではないものの,高配当が魅力のGSK:グラクソ・スミスクライン.
株価が急落し,配当利回りが 5.5%を超えてきました.
チャンスとばかりに飛びつくと,後々後悔することになるかもしれませんので,ご注意ください.
GSK
株価チャート
今週の株価チャートです.
大きな窓を開けながら,ドスンドスンと下落しました.
10月24日終値 40.6ドル
10月27日終値 36.23ドル
約11%の下落です.
配当利回り
株価 36.23ドル
1株配当 2.0ドル
配当利回り 5.5%
(2017年10月27日終値)
GSKは英国の企業でありADRとして米国上場しています.英国株は米国株のように10%の現地源泉徴収がないので,お得感があります.
株価下落の原因
株価が下落し,配当利回りが上昇しました.
購入を予定していた方には,
チャンス到来か??
決算
2017年10月25日発表された 2017Q3の決算は悪くはなかったです.
医薬品セグメントの好調な業績により,売り上げ高は2%増の102億ドルとなりました.しかし,1株利益は85セントと横ばいでした.
GSK delivers Q3 sales of £7.8 billion, +4% AER, +2% CER | GSK
良い決算ではないものの,ここまで株価が売られるほどの悪決算ではないと思います.
他の原因
GSKは,ファイザー(PFE)のコンシューマーヘルスケア事業を買収すると発表しています.
この買収に,約150億ドル(あるいはそれ以上)かかるとの予想もあり,現在のバランスシートを考慮すると,GSKの株価を支えている配当金に影響が及ぶ事が懸念されています.
一応2017年Q4の配当は80ペンスを維持するとしていますが,2018年以降の配当に関して,維持されるのかそれとも減る可能性があるのか? 不透明感がぬぐえません.
また,売り上げの半分を占める医薬品セグメントで,呼吸器疾患の治療薬とHIV治療薬に注力していますが,ギリアド(GILD)が発売している抗HIV薬との競争も激しくなる中で,その選択にも疑問が投げかけられています.
長期チャート
GSKは 37〜43ドルの幅でbox相場であるようなイメージを持っています.
ならば今はboxの下限で「買い」なのかな?
5年のチャートでは,2015年以降はbox 相場です.
しかし,今回37ドル程度にあるとおもわれるサポートを割ってきていますね.
さらに長期チャートを見てみると,
よろしくありません.
まとめ
英国の高配当株であるGSKの株価が大きく下落しました.
この下落で配当回りは 5.5%,とても魅力的です.
しかし,減配の可能性があり,利回り上昇という理由だけでGSKを購入するのには注意が必要です.