ポートフォリオのリバランスと構築を行っています.
購入する銘柄の候補は,Vangurd社のセクターETFを参考にし,各ETFの中で上位10銘柄の中から選択することにしました.
選択基準は以下の3点です.
- 配当利回り
- Payout ratio
- 長期チャートの形
Material(素材)セクターから,Air Products & Chemicals (APD)を購入したので,紹介します.
Air Products & Chemicals (APD)
会社概要
APDは,創業1940年.水素,酸素,窒素,アルゴン,二酸化炭素などの工業用大気ガスや特殊ガスの他,界面活性剤やポリウレタン,エポキシ硬化剤などを生産,販売する会社で,その製品は,幅広い産業で用いられています.
米国だけでなく,世界50カ国でビジネスを展開.
NASAとの関連も深く,スペースシャトルの燃料である液化水素と液化酸素の提供を行っていました.
下の円グラフは,地域別の売り上げ割合(左)と,業態別の売上割合(右)を示しています.
北米だけでなく,ヨーロッパ,アジアにバランス良く分散していることが分かります.
地域別グラフの中で,アジアと中国を別表示している会社が結構ありますね.
業態別では,工業ガスの割合が 71%を占めています.
まさにAir Productsですね.
株主へのメッセージ
2016年の決算報告書の中で,株主に対して下記のようなメッセージを発しています.
・Cash is king. 我々は現金を稼ぐことに注力し,調整前EBITDAに基づいて行動を起こす.
・長期的視野に立って考えると,株主の利益を創造するのは,EPSや成長率では無く,株価を上げることだ.
・資本配分をすることが全てのCEOにとっての最も重要な責務である.
・分権化された組織は,企業家精神を促進し,コストを削減し,企業内での政争を減らすのに役立つ
・我々は,成功した企業が持つ,安全,清廉,尊敬,確信といった中心的な価値を育てる.
意訳です.
簡単にまとめると,
「しっかりと現金を稼ぎ,株主に株価上昇という形で還元します」ということを表していると思います.
従業員の「安全」にも力を入れていて,2016年の決算報告書によると,従業員の事故死はゼロ,ケガも11%減少したようです.
好感が持てる会社です.
Cash is king.
誰ですか?
「金さえあれば何でもできる!」
と訳したのは.
"Cash is King, cash flow is Queen"
日本語では,「勘定合って銭足らず」でしょうか?
「会計上の損益ではなく,現金での損益を重視する」というニュアンスだと思います.
APDは,ちゃんと現金を稼いでくることをコミットしています.
翻って日本の会社では,
"I am King, Share holder is miser. "
みたいな経営者が多いので,村上世彰氏が怒っているのではないでしょうか?
APDの株価と配当
2017年8月11日終値
株価 144.60 ドル
配当額 3.80 ドル
配当利回り 2.60 %
次の権利確定日 2017年10月9日
35年連続増配中の配当貴族銘柄です.
株価チャート
ここ一ヶ月間のチャートを示します.
8月1日にあけた「窓」を閉めに行っている様にも見えます.
もう少し待ったほうが良かったかも?
待たなくて良かったです!!
<2018年1月15日追記>
みてください,このチャートを!
ズン,ズン,ズン と上がっています.
期待通りの値動きとなっています.
購入株価,株数
今回1株あたり 145.89ドル(手数料込みの値段です)
合計 30 株
購入しました.
配当金
購入後APDから配当金を受け取っています.
まとめ
Materialセクターのなかから,Air Products & Chemicals (APD)を購入しました.
株主に対する強いメッセージを感じました.
利回りを考えると,決して高配当とは言えませんが,株価の上昇をコミットしており,長期保有でキャピタルゲインも期待できます.
じっくりと成長してくれることを期待します.
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