1,000ドルを越える下落を2回もおこし,暴落と呼べるほどの下落をした米国株式市場.
調整か? 弱気相場への転換か? 底はどこか?
まだまだ不透明感が漂っています.
今回の暴落は米国が震源ですが,リーマンショックのように世界的な信用収縮が起こっている訳でもなく,日本をはじめとする他国の株式市場は余り影響を受けないと思いきや,総崩れとなっていて,米国と一蓮托生であることが示されました.
本来このような株価暴落時,特に米国に原因があるような場合には,米国一国への投資は危険であり,世界分散をしておく方が安全であるとの考え方から,全世界株式市場へ投資するETF(VT)が人気となっています.
さて今回の暴落では,どうなったのでしょうか?
全世界株式:VT, 米国株式:VTI,新興国株式:VWO
それぞれの下げっぷりを比較してみました.
最高値
3つのETFの最高値はいつだったかを確認してみます.
2018年1月26日が,各ETF揃ってピークでした.
最高値からの下落率
この2018年1月26日のピークからの下落率を,比較してみました.
今回の下落は米国に原因があり,理屈通りならば米国株式のみのVTIが,下落率ナンバー1になっていて,逆に全世界株式のVTは,分散投資効果で下落率が抑えられているはずです.
では,どうなったでしょうか?
VT:-8.30%
VTI:-7.95%
VWO:-9.74%
下落率が低い順に,
VTI > VT > VWO
となっています.
VWOが一番の下げっぷりを見せているのは間違いないと思いますが,VTとVTIの差はわずか 0.35%しかありませんので,
VTI=VT
と考えていいかもしれません.
しかし,VTI < VTとはいえません.
楽天バンガード・ファンド
この3つのETFを日本円で買い付ける投資信託として発売された楽天バンガード・ファンド.
それぞれ定期定額積み立てした場合のパフォーマンスを比較する実験を行っています.2018年1月16日に初回積み立てとして,各々1万円分購入した投信はどうなっているのでしょうか?
楽天VTの評価額が一番低いです.
まとめ
米国が原因となった株価暴落ですが,最高値からの下落率では,新興国株式VWOが最も酷く下げていました.
世界分散によって安全性が高いとされる全世界株式VTは,震源地である米国株VTIよりも下落を抑えることはできませんでした.
今後の動向が楽しみです.
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