2017.11.9追記
米国百貨店のメイシーズ (M) が決算で9年連続の売上減を発表し,失望売りを浴びられました.
人を減らし,店舗を減らし,経費を減らしても,売上が減っていく一方ではどうしようもありません.
株価チャート
5日間のチャートです(2017.5.14).
木曜日の寄りつきから,木曜だけで16%の下落です.
まさしく断崖絶壁です.
2017.11.9追記
その後も株価の下落に歯止めがかかりません.
株価は17.57ドルまで下落しています.
決算の度に下落しています.
配当と利回り
配当額 1.51ドル
配当利回り 7.67%
(2017.11.9終値)
百貨店という業界がオワコン
日米共通した状況だと思いますが,百貨店という業態がすでにオワコンだと思います.
日本では,賃金が増加しない中,生活に係るコストは増加し続けていると感じます.
百貨店で外商を利用するような富裕層はそれほど影響はないのかもしれませんが,ちょっといい物を,ちょっとぜいたくをと思って百貨店を利用していた中間層では,扶養控除の廃止,給与所得控除の上限引き上げなどが相まって,実質使えるお金が減少しています.8%の消費税負担もありますし,さらに10%に引き上げられようとしています.
子供の教育費,もらえるかどうかわからない年金などの将来不安から,ちょっとの贅沢などしていられないと思うのは,投資ブログを書かれている皆さん共通の思いではないのでしょうか.
イオンやイトーヨーカドーなどの小売店と差別をするために,百貨店では安物を売るわけにはいきません.
むしろ高額でいい物を売ることでそのブランド力を高めてきた業界ですので,品質を落として安い物を売ると,今度はそのブランドを求めて来ていた顧客までも離れてしまいます.
本来,消費のボリュームゾーンである中間層,消費を牽引するはずの若者が,百貨店で買い物ができない状況です.
富裕層やインバウンドに頼るしかない百貨店は,もはやオワコンと考えていいと思います.
一方米国では,今後も経済的発展を続けるであろうという予測がなされていますが,これは人口が増加しているという事実から予測されるのだと思います.
しかし,前回のメイシーズに行った感想でもお伝えしたように,メイシーズには若者がいませんでした.本来消費を牽引していくハズの若い世代が,百貨店には行かないのです(行けないのかもしれません).
日米で人口動態に関しては正反対であるものの,若者が百貨店に行かないということに関しては共通だと思います.
百貨店に行く理由は,様々なジャンルのちょっといい商品を1箇所で「手にとって見る」ことができる事だと思います.この消費者の期待に応えるためには,広い売り場で多品種をそろえておかなければならない.しかし,実際に買うのはネット.
そりゃ厳しいよ・・・.
まとめ
百貨店で高い服を買うより,ユニクロで安い服を買って浮いたお金を投資に回すことに価値観を見いだしてしまったC55にとって,今後も百貨店で買い物する機会は増えないのだろうと思います.
メイシーズやシアーズなどの米国百貨店の株を保有するマニアックな投資家の方は少ないと思います.
利回りは驚異の7%台へ突入していますが,やはりこの業種への投資は見送りです.
メイシーズに行った感想を記載しています.
併せてご覧ください.