ご自身で車を運転する方以外であっても,他の人が運転する車に同乗したり,バスで旅行に出かけることがあると思います.
目的地によっては高速道路を走行することもあるでしょう.
その道中,高速道路走行中にパンクやエンジン不調などで停車を余儀なくされる場面があるかもしれません.
もし路肩に停車しなければならない状況になった場合,どうしますか?
どこで待機しますか?
故障などのアクシデントが発生し冷静でいられない状況だと想像します.
今のうちに対処法を確認し,シミュレーションしておくことで,安全な対応ができると思います.
路肩駐停車
そもそも高速道路の路肩に駐停車することは法律違反です.
道路交通法第75条の八1項に規定されています.
自動車(これにより牽引されるための構造及び装置を有する車両を含む.)高速自動車国道等においては,法令の規定若しくは警察官の命令により,又は危険を防止するため一時停止する場合のほか,停車し,又は駐車してはならない.
罰則としては,
2点の減点
12,000 円の反則金
PFFなら3株購入できる額です.
一昔前に,阪神高速湾岸線やレインボーブリッジで夜景を見るために駐停車する車が問題になっていたことを思い出します.
夜景を見ること以外にも,立ちション,携帯電話での通話など,とにかく路肩への駐停車は道路交通法違反です.
駐停車する場合は?
どうしても駐停車しなければならない状況はあると思います.
パンク,エンジン故障,窓が割れた,事故を起こした等.
高速道路上でやむなく停車しなければならない状況なので,少なからずパニックになっている状況ではないでしょうか?
とにかく冷静になって,以下の4つの行動を取りましょう!
JAFの推奨を引用し少し改変します.
1.ハザードランプを点灯して路肩に寄せる
車にトラブルが発生したときは,後続車からの追突を避ける目的でハザードランプを点灯させ,できるだけ路肩に寄せます.
トンネルの中,橋の上など路肩が狭かったり,路肩がない場合には,可能な限り広いところまで自走します.
2.同乗者をガードレールの外に避難させる
JAFが示す手順の見出し上は「発煙筒を置く,停止表示器材を車両後方に置く」となっていますが,やはり同乗者(運転者も含む)の安全確保が大事だと思います.
とにかく同乗者をガードレールの外に避難させることが最優先だと思います.
夜間,雨,灼熱の夏,雪降る冬など,車外で待機するのに厳しい環境,場所があるかもしれませんが,追突による被害を考えれば,絶対に取るべき行動だと思います.
左側のドアから出てくださいね!
でも車を左に寄せすぎるとドアが開きませんよ.
3.発炎筒を置く,停止表示器材を車両後方に置く
同乗者の安全を確保した上で,発煙筒や停止表示器材を車の後方に置きます.
車から50m以上後方です.
見通しが悪ければ,さらに後方にとあります.
ガードレールの外を歩いて移動しましょう!
置いたらガードレールの外へ避難します.
ガードレールの外に避難するといっても故障した車の前方は駄目です.
追突されたら,車が飛んできます.
ガードレールなどでは守れません.
避難場所は故障車の
後方のガードレールの外です!!
4.非常電話か携帯電話で救援依頼をする
高速道路には1kmごとに非常電話が設置してあります.
一説にはこの電話1台 100 万円以上するそうです.
道路公団の無駄の一つとして叩かれていました.
停止表示器材
発炎筒は車の助手席に設置されています.
発炎筒は設置が法律で規定されています
一方の停止表示器材は,代表的な物は赤い三角型のこれです.
三角停止版とも呼ばれています.
高速道路上で車両を駐停車する場合は,停止表示器材を置くことが義務づけられています.
高速道上で駐停車する際に置くことが義務づけられているにもかかわらず,設置(標準装備,車検でチェック)に関しては法律で規定されていないようです.
お恥ずかしい話ですが,自分の車にも積んでません.
皆さんの車はどうでしょう?
Amazonで見ても高い商品ではありません.
お近くの量販店で買うもよし,上のリンクから買っていただければなおよし!
お車1台に1個,設置しましょう!
というか,設置を義務づけろよ!
高い物じゃないし.
ただし,これをトランクに入れておくと,それを取り出して準備している間に追突される可能性もあります.間に挟まれたら・・・.
設置が義務づけられれば,もっとコンパクトになって収納場所もどのメーカーも工夫してくるだろうに.
発炎筒と同様,運転席から取り出せる場所への標準装備を期待します.
自動ブレーキの設置義務化を
追突による痛ましい事故が後を絶ちません.
追突する側が大きなトラックであった場合は悲惨です.
動く物体のエネルギー量は,
M × V
つまり重量と速度の積になります.
10トンを超えるような長距離トラックがぶつかった時のエネルギー量は計り知れません.
長距離トラックが追突事故を起こすとすぐに,
「ドライバーの運行管理は?」
「競争のしわ寄せがドライバーに・・・」
など,ドライバーと会社の責任を追及する話に終始しますが,そんなことを追求しても人間が運転している限り事故はなくなりません.
荷物を積んだトラックだと重いだけに結果が重大になり目立ちますが,追突事故は日常的に起こっている事故です.
皆さんの中でも追突した,された経験があるのでは?
追突を防ぐ手段は,「罰則を強化する」「犯人捜しをする」ではなく,自動ブレーキを搭載させることだと思います.
繰り返しになりますが,重量の重いトラックこそ,事故を起こしたときの結果が重大なものになります.
「前をよくみていなかった」
事故を起こさないためにも,トラックへの自動ブレーキ設置の義務化も進めるべき課題だと思います.
まとめ
投資とは離れてしまいましたが,命あってこその投資です.
高速道路で路肩へ駐停車しなければならない状況になったときのために,やるべきことを確認しシミュレーションしておくことが大切だと思います.
物品としては停止表示器材(三角停止版)は自動車に標準装備されていることは少ないと思います.
もしもの時に備えて,準備しておきましょう.