談合
昨日,ネットを見ていたら下記の記事が目にとまりました.
2005年に「談合決別宣言」を出してみたところで,結局は相も変わらず談合を続けてきたわけですが,
リニア談合で受注ゼネコンに逮捕者、東京都は入札指名停止-Q&A - Bloomberg
今回ばかりは大林組は本気のようですね.
ちょうど先週末に,
池井戸潤著「鉄の骨」
を買ってきて読んでいる真っ只中であったため,とてもタイムリーな記事となりました.
鉄の骨
C55は40代半ばでありながら,部署の関係,また平社員であることから,入札に参加したことも,入札の場面に立ち会った事もありません.
資本主義経済のもとでは競争は当然だと思いますが,実際に入札する側の立場としたら,相当なストレスを抱えながら仕事をしていることでしょう.
JVという形はあるものの,落札できるかできないか,0か100かの世界なので,入札に関係した事がない者にとっても,そのプレッシャーたるや想像に難くないです.
これまで,当事者達の気持ちを考えれば「談合は必要悪」は理解でき,ある程度仕方がないものかな・・・と思っていました.
しかし,「鉄の骨」を読みすすめていくと「談合」「公共工事」には,「必要悪」の一言では片付けられない,様々な問題があることがわかりました.
- 企業努力は足りているのか?
- ぬるま湯につかって技術革新をサボっていないか?
- 私腹を肥やしている者はいないのか?
など,入札する側の問題の他にも,
- 最初に設定された入札の条件は適切なのか?
- そもそも工事自体が必要なのか?
工事を発注する側にも問題があることがわかってきました.
公共工事に関わる談合を非難し糾弾することはもちろん大切なことですが,その元となった工事自体が必要なのか?適切なのか?
人口減と地方の過疎化が加速度的に進む日本において,墓標となることが決定的なハコモノが未だに作られています.
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我々納税者はしっかりと監視する必要があると感じました.
談合とは少し内容が離れますが,「鉄の骨」の中で心にささるフレーズがあったので紹介します.
「汝,運を掴むときは躊躇うなかれ」
近い将来,仕事での独立を予定しているC55は,
「リスクをおかしてチャレンジした者がリターンを得ることができる」
と解釈しました.
皆さんなら,どう解釈しますか?
まとめ
「鉄の骨」を読書中に談合にまつわる記事がありましたので,紹介しました.
この小説自体は,2009年発売と比較的古い物になりますが,内容に古くささは感じません.
池井戸氏の作品は,登場人物の心情や駆け引きの描写が秀逸で,500ページを越える大作ですが一気読みしてしまいました.
NHKでドラマ化もされています.
文庫本やKindle版もありますので,いかがでしょうか?
東洋経済のぐっちーさんの記事で紹介された,ナイキ創業者フィル・ナイト氏の「SHOE DOG」
ベストセラーになっていますね.
鉄の骨 (講談社文庫)を読み終え,SHOE DOGを読み始めました.