40代の資産運用,投資ブログ 

米国株を中心に,40代の資産運用,投資について書いています

さわかみ投信を解約.解約理由とさわかみファンドの残念な点

日経平均株価が上昇する中,積み立てていた「さわかみファンド」を解約しました.

 

C55が口座を開設したのが,2005年9月.

定期積み立てと売却,休止,そして再開を経て今日に至りました.

 

さわかみファンドに関して,良悪様々な意見があると思いますが,まだインターネットやネット証券が普及する前に,投資への門戸を開き,長期投資の重要性を広めたことに関しては,評価できると思います.

 

解約した理由や,さわかみファンドの残念な点について書きました.

 

 

さわかみファンド

「一般家庭の財産づくりを本格的な長期投資でお手伝いしたい」

この創業の理念のもと,長期「バイ・アンド・ホールド」型のバリュー投資を基本とし,応援したくなる日本企業に投資を行っています.

 

設定日:1999年(平成11年)8月24日

現在の時価総額:3,360億円

 

主に東証1部の銘柄に投資し,保有銘柄は100弱

東証一部銘柄が 88%を占めています.

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組み入れ上位には,

1.ブリジストン

2.日本電産

3.ダイキン工業

4.TOTO

5.花王

6.信越化学

7.国際石油開発帝石

8.トヨタ自動車

9.浜松ホトニクス

10.デンソー

 

が並びます.

 

信託報酬は1%(税込み1.08%)

 

 

下のグラフは,基準価額,総口数,純資産総額などの推移です.

リーマンショック時には基準価格が 8,000円台になっていたのを記憶しています

最近ではアベノミクスに乗って,基準価格も上昇しています.

 

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注目すべきは,赤線で示した総口数です.

2012-2013年をピークに年々総口数は減少し,ピーク時の6割程度までに減っています

 

解約した個々それぞれの理由は不明ですが,C55が解約した理由を示します.

 

解約した理由

信託報酬が高い

さわかみファンドの信託報酬は1%です.

一昔前であれば,1%の信託報酬はそれほど高いわけではなく,他にも法外な信託報酬をぼったくるクズ投信が多数存在していました.

しかし,ネットの普及によって簡単に情報が手に入り,投信間の競争が激化しつつあるなか,

1%の信託報酬は,高い!

と言わざるをえません.

 

運用成績がしょぼい

高い信託報酬を払っても,それに見合うパフォーマンスを出してくれればいいのですが,どうでしょうか?

 

下のグラフは,さわかみファンド(青)と日経平均(赤),TOPIX(緑)との比較です.

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この比較では日経平均,TOPIXの上をいっているので,

良いんじゃねぇ?

となるのですが,日経平均,TOPIXとも指数を示しているのに対して,さわかみファンドは基準価額を示しています.

 

さわかみファンドは分配金を出さずに,全て再投資に回しているので,配当や優待を考慮すると,ただの指数である日経平均やTOPIXよりも上をいくのは当然です.

 

他の投信との比較ではどうでしょうか?

どの投信と比較しようか迷いましたが,さわかみファンドの構成銘柄のほとんどが東証1部の大型株であるので,日経平均225をベンチマークとする「ニッセイ日経225インデックスファンド(29311041)」と比較してみました.

 

さわかみ(青) ニッセイ(赤)

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どちらも分配金を出さずに再投資しています.

残念な結果となっています.

 

ニッセイの信託報酬は

 0.27%

 

勝負ありです.

 

積み立ての理由がない

これは個人的な理由となりますが,積み立てを行っていた理由がありません.

以前は月3万円ほど定期積み立てを行っていて,30万円ほど利が乗った段階で売却しました.

その後一旦休止していましたが,何を思ったか昨年から月1万円の定期積み立てを再開.ネットのIDやPASSを忘れてしまってほったらかしにして存在を忘れていたのですが,銀行口座を確認した際に定期的に毎月1万円,引き落としされているに気付き思い出しました.

 

積み立ての目標,理由もなく,うまい具合に基準価額も上昇していたため解約しました.

 

損益

月1万円で期間が2年弱なので,たかが知れています.

しかし,アベノミクスのおかげもあり,30%程度の利が乗っています.

 

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ごちそうさまでした.

 

残念な点

いまだ世にはばかるクズ投信に比べればマシな方だと思いますが,さわかみファンドの残念な点を挙げます.

世襲した

創業者の澤上篤人氏の後継者が注目されていましたが,結局息子さんの澤上龍氏が社長となりました.

世襲がダメというわけではなく,龍氏の実力を詳しく知っているわけでもありません.ただなんとなく,残念な気がします.

 

つみたてNISAに不参加

「一般家庭の財産づくりを本格的な長期投資でお手伝いしたい」の創業理念を掲げるならば,つみたてNISAに参加するのが当然だと思います.

 

雑誌などのメディアでの宣伝もうまく,いまでも澤上篤人氏のトークに惹かれ,さわかみファンドに投資する人も多くいる現状を鑑みると,つみたてNISAを普及させる意味でも,つみたてNISAに参加すべきと考えます.

 

つみたてNISAに参加すると,比較サイトなどで手数料の高さ,パフォーマンスの低さがバレてしまうので,参加を取りやめた?

 

邪推してしまいます.

 

理念には共感できますが,行動が伴っていないのが残念です.

 

バイ・アンド・ホールドの限界

リーマンショック前に電話して聞きました.

「売り」はしますか?

答えは,

「売り」はしない,あくまでも「買い」と利益確定売りだけ

 

上昇相場では良いかもしれませんが,下落相場では・・・.空売り以外にもリスクヘッジする方法をとっているのかもしれませんけど.

 

個人が行う投資においては,信用取引をつかって空売りすことはリスク管理の点からも必要ないと思いますが,ファンドとなれば話は違うと思います.

 

ベンチマークがない

ベンチマークや比較対象がないので,評価が難しい.

逆を言えば,シロート相手には最高かも?!

 

自分の成績だけを紹介して,すごいだろ,すばらしいだろと言っていればいいんですから.

 

 

 などなど残念な点を挙げましたが,C55にとってはちゃんと利益をもたらしてくれたGood fundでした.

 

「黒い猫でも白い猫でも,ねずみをとるのが良い猫だ」

ちょと意味が違う?

 

どの投信がいいのか?

 

さわかみではなく,どの投信がいいのか?

 

個人的には,

投信:「楽天・全米株式インデックスファンド」

個別株:「1557」

をお勧めします.

 

とくに2018年以降つみたてNISAを開始しようと考えている方には,「楽天・全米株式インデックスファンド」がイチオシです.

 

理由は下記の記事を参照してください.さわかみファンドの残念さがご理解頂けると思います.

www.c55hero.com

 

 

まとめ

いろいろ残念な点がありますが,長期投資と資産形成の重要性を広めた点での功績は大きいと思います.

 

しかし,もっと低い信託報酬で,もっとよいパフォーマンスを出している投信はいくらでもあるので,あえて「さわかみファンド」を選ぶ理由はなくなったと思います.

  

 

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